Q3
運転者一人ひとりの運転適性を把握し、指導したいのですが
運転者の運転適性を把握し、それに基づいて運転者指導を行いたいのですが、どのようにすすめればよいかを教えてください。
A
運転者指導を行うには、個々の運転者について、どんな性格タイプで、どの程度の安全運転知識を持っているのか、運転技術はどのレベルなのか、などの情報をつかみ、1人ひとりのレベルに応じた管理・指導を行わなければなりません。
運転者の日常観察や日頃の言動などから性格特性や行動特性をつかむことができますが、なかなか手間がかかりますので、手っ取り早くつかむ道具としてよく使われているのが、運転適性検査です。
運転適性検査を実施することによって、各運転者の安全運転を阻害する要因や問題点が明らかになりますので、安全運転管理者は、そうした問題点について個別に話し合い、運転者自身も指摘された自分の問題点を意識して、それをカバーする運転に努めるように仕向けなければなりません。
このとき、重要なのが、その人の長所を生かし、長所の足を引っ張る短所や欠点を矯正するという方向で指導するということです。いくら親切な安全指導や助言であっても、頭ごなしに短所や欠点などを指摘するだけでは反発されるだけです。
たとえば、「あなたの運転には、こういった優れたところがあります。さらに、安全な運転をするには、左方向に注意力が弱い傾向がありますので、左折時には安全確認を確実に行ってください」というように、具体的に指導を行いましよう。
また、こうした運転適性検査の診断結果は個人情報であり、安全運転管理者と運転者本人だけが知っていればよいことです。診断結果の取扱いは、慎重なうえでも慎重に行い、個人情報保護の徹底を図らなければなりません。