■安全の総点検を実施しよう
7月1日からは全国安全週間が実施されます。7月中旬からは夏休みも始まり、交通事故の増加が予想され、地域では夏の交通事故防止運動なども行なわれます。
事業所でも、積極的な安全活動を展開しましょう。
全国安全週間に沿って、安全活動を実施しましょう
(以下はある企業の実施例です。国民安全の日以外は任意ですので、自由に参照してください)
■7月1日(月)──国民安全の日
事業所の所長や社長などから「安全」について話をするよい機会です。
担当者が安全週間の意義などを事前に説明して、強い意志表示をしてもらいましょう。また「安全の誓い」なども用意し、全員で唱和すると効果的です。
■7月2日(火)──リスク点検の日
車両・フォークリフト等の点検整備の徹底、車両整備工具や設備等のチェック、車載搭載物の危険がないか、三角停止表示板などの点検を実施します。
■7月3日(水)──現場の安全点検パトロールの日
駐車場などの危険箇所のチェック、サービスエリアなどに出向いた休憩実態のチェック、配送センターなどでの抜き打ちヒアリング、フォークリフト作業における指差呼称などのチェックを。
■7月4日(木)──安全教育の日
ヒヤリ・ハット体験や事故事例の資料などを使用して、職場の安全運転教育を行いましょう。リスク点検を踏まえた危険予測訓練も重要です。
また、熱中症の心配がある季節でもあり、熱中症予防指導も行ってください。
■7月5日(金)──安全大会の日
職場における安全活動の報告、上半期に発生した事故やヒヤリ・ハット事例への反省、安全週間準備期間などを通じた安全点検の報告などを行います。また、長年の無事故・無違反運転者やゼロ災職場への表彰を実施しましょう。
■7月6日(土)──家族の安全を考える日
職場における安全活動を踏まえて、家族と一緒に安全や事故防止について考えるよい機会です。また、家族全員で飲酒運転根絶に目を配るため、適正な飲酒習慣に関する資料などを配布することも検討しましょう。
■7月7日(日)──休養とマイカー点検の日
休養の必要性と健康管理への自覚を促すとともに、マイカーやバイク・自転車などの点検を実施してもらいましょう。自転車のブレーキやライトなども重要な点検ポイントです。
■過労・居眠り運転防止に努めましょう
暑さからくる過労や居眠り運転に注意したい時期です。長距離トラックなどプロドライバーはもちろん、一般ドライバーでも運転疲労がたまりがちです。
運行計画に配慮し、朝のミーティングで疲労の見られるドライバーは、負荷の少ない業務にまわしましょう。
■早めの休憩、短い仮眠が効果的
居眠り運転防止には、休憩を早めにすることも大切です。「昼食までは午前中休憩しない」と頑張ってきた人も、午前中に一度、コンビニなどで飲み物を買って小休憩をとり、経路の確認などをしてはいかがでしょうか。
また、午後も昼食後の休憩を長めに取って、30分ほどサービスエリアなどで昼寝をすると効果的です。30分以上の仮眠をとると、かえって眠気を誘う恐れがありますが、30分以内の昼寝は脳をリフレッシュさせ、午後2時ごろの眠気を防ぐ効果があります。
昼食後の昼寝を習慣化して眠気がでなくなったというドライバーもいます。
■深刻な眠気の場合は長時間の休息を
なお、30分程度の仮眠で疲労回復効果を発揮することもありますが、仮眠直後すぐに出発すると、眠気が残っていて居眠り運転に陥るケースもあります。仮眠後は明るい場所で身体を動かし心身を目覚めさせる措置が必要です。
また、30分程度の仮眠をしてもすぐ眠気が襲ってくるような場合は、4時間以上のまとまった睡眠をとるようにするほうが安全です。
■飲酒運転を根絶しましょう
最近、悪質な酒酔い運転事故は減少していますが、今年4月の交通事故統計では飲酒ありの死亡事故件数は、前年同期に比べ16件増加(+22.9%)しています。
ビールなどの飲酒量が増える時期ですので、飲酒運転根絶に向けた指導の徹底が必要です。
■前夜の酒気残りに注意しましょう
酒気帯び運転では、前夜の飲酒が残る「酒気残り」運転が目立っています。前夜の酒であっても「酒気帯び」には違いありませんので、免許停止・取消しは免れません。
ドライバーに自分の飲酒量を自覚させ、運転する前日の飲酒習慣についてはとくに意識してコントロールするよう指導しましょう。
また、車内での仮眠などでアルコールが抜けたと誤認するケースが多いことを知らせてください。
■飲酒運転を繰り返す人は依存症の疑いがあります
教師や警察官など職業的にも絶対に飲酒運転をしてはならない立場にある人の中にも酒気帯び運転をする人がいます。なぜ飲酒運転を繰り返すのでしょうか?
中国新聞社が、アルコール依存症患者や元患者に行ったアンケート調査で、その背景に「アルコール依存症」の問題が絡んでいる実態が浮かび上がってきました。 依存症と依存症を克服した会員320人に対してアンケートを行い、回答のあった236人のうち、「飲酒運転の経験」があると答えた人は205人(86.9%)にも上っています。
また、137人(66.8%)が「日常的に繰り返していた時期がある」、59人(28.8%)が「数回」と答えており、この二つで95%以上を占めています。
飲酒運転を繰り返す人は「アルコール依存症」の疑いが高いので、専門機関での治療をすすめてください。
7月の安全運転管理ごよみ ──2013年──
日付 | 行事・イベントなど |
1日(月) |
・国民安全の日 ──事故、火災、労働災害など日常生活を脅かす災害の防止を目的に、総理府が1960年(昭和35年)に制定されました。 |
1日(月)~ 7日(日)
|
・全国安全週間──平成25年度 安全週間スローガン 「高めよう 一人ひとりの安全意識 みんなの力でゼロ災害」 詳しくは、厚生労働省または中央労働災害防止協会のWEBサイトを参照。 |
7日(日) |
・小暑、七夕 |
9日(火) |
・7月の製品安全点検日──経済産業省は、毎月第二火曜日を「製品安全点検日」として、製品の安全な使用法やリコール製品等について情報提供・注意喚起を行っています。 |
10日(水)~ 16日(火) |
・国土建設週間──建設省(現在の国土交通省)が1949(昭和24)年から実施。次年度の予算の編成期にあたり、全国的に公共事業をアピールし、建設業に対する表彰なども実施されます。 |
15日(月) | ・海の日 |
20日(土) |
・勤労青少年の日(7月第3土曜日) |
21日(日)~ |
・森と湖に親しむ旬間(~31日) |
23日(火) |
・大暑 |
7月中旬 |
・平成25年6月末における交通事故発生状況公表(警察庁) ・平成25年 秋の全国交通安全運動推進要項発表(内閣府) |
7月下旬 |
・平成25年度 全国労働衛生週間のスローガン、実施要綱の発表(厚生労働省) |